「家の中で転んで手をついた」「尻もちの後から足の付け根が痛い」「腫れてきたけれど、打撲だろうか」——転倒後は、何科へ行くべきか迷うことがあります。
骨・関節・筋肉の痛みやケガは、まず整形外科が主な相談先です。ただし、意識や呼吸に異常がある、出血が止まらない、安全に移動できないほど痛む場合は、通常の外来を待たず119番を検討します。
この記事で分かること
- 転倒後に骨折を疑う症状
- 救急要請・早めの受診・経過観察の目安
- 受診までにしてよいこと、避けたいこと
転倒後はどんな症状なら骨折を疑う?
骨折では、痛みや腫れ、動かしにくさ、見た目の変形などがみられます。ただし、打撲や脱臼でも似た症状が出ます。反対に、骨のずれが少ない骨折では強い変形がなく、歩けることもあります。症状だけで「骨折ではない」と決めることはできません。
痛み・腫れ
時間とともに腫れが増す、軽く触れても強く痛む、安静にしても痛みが続く。
動かせない・支えられない
手に力が入らない、足に体重をかけられない、立てない・歩けない。
形・感覚の変化
左右で形が違う、関節が不自然な向き、指先や足先のしびれ・冷たさ・色の変化がある。
日本整形外科学会は、骨折の診断では症状の確認に加えてX線(レントゲン)検査を行い、写りにくい骨折では追加の検査が必要になる場合があると説明しています。痛みが軽くても、数日たって改善しない、腫れが増える、使いにくさが残る場合は受診を考えましょう。
転倒直後は緊張で痛みを感じにくく、あとから痛む場所が増えることもあります。衣服の上から見ただけで判断せず、時間の経過とともに腫れ・痛み・動かしやすさがどう変わったかを確認してください。迷ったときは電話で受診先へ相談しましょう。
受診の緊急度を3段階で確認
| 目安 | 主な症状 | 行動 |
|---|---|---|
| すぐに | 意識がおかしい、呼吸が苦しい、けいれん、出血が止まらない、骨が見える傷、強い変形、安全に動かせない | 無理に移動させず119番を検討 |
| 早めに | 立てない・歩けない、手を使えない、腫れが強い、しびれ・冷たさがある、痛みが増している | 当日中を目安に救急外来や整形外科へ相談 |
| 経過をみつつ | 軽い痛みで動かせるが、翌日以降も改善しない、日常動作に支障が残る | 我慢を続けず整形外科を予約 |
頭を打った場合は骨や関節だけの問題とは限りません。意識がもうろうとする、呼びかけへの反応が悪い、けいれん、繰り返す嘔吐などがあれば、整形外科の予約日を待たず救急要請を検討してください。
受診までの応急対応と避けたいこと
骨折が疑われるときは、痛む場所を無理に動かさないことが基本です。楽な姿勢を保ち、可能ならタオルや衣服などで支えてください。腫れがある場合は、保冷材を布で包み、皮膚の状態を見ながら短時間ずつ冷やします。
してよいこと
- 転倒した時刻・場所・体の打ち方をメモする
- 腫れや皮膚の色を左右で比べる
- マイナ保険証・お薬手帳を準備する
- 一人で歩かず、家族や周囲へ助けを求める
避けたいこと
- 変形した手足を自分で元に戻す
- 痛みを確かめるため何度も動かす
- 無理に歩かせる、車へ抱えて乗せる
- 強くもむ、自己流のストレッチをする
※市販薬を使う場合も、持病やほかの薬との組み合わせがあります。普段の薬を自己判断で中止せず、薬剤師や医療機関へ確認してください。
高齢者は「歩けるから大丈夫」とは限りません
骨粗しょう症があると、比較的軽い転倒でも骨折することがあります。手をついた後の手首の骨折、尻もちや横向きの転倒後の太ももの付け根・骨盤・背骨の骨折に注意が必要です。
とくに、転倒後に足の付け根を痛がる、立ち上がれない、いつもより歩き方がおかしい場合は、早めに医療機関へ相談してください。認知症がある方や痛みを言葉で伝えにくい方では、「食事に来ない」「トイレへ立てない」「片足を動かしたがらない」といった生活の変化が手がかりになります。
転倒後に注意したい3つの部位
手首
手のひらをついた後、短時間で腫れる、握れない、指がしびれる場合は手首の骨折を疑います。指輪は腫れで外せなくなる前に、無理のない範囲で外しておきます。
太ももの付け根
横向きに転んだ後、足の付け根が痛い、足を動かせない、立てない場合は大腿骨近位部の骨折に注意します。無理に立たせず、搬送方法を相談してください。
背中・腰
尻もちの後から背中や腰が強く痛む、起き上がれない、身長や姿勢が変わった場合は背骨の骨折が隠れていることがあります。
痛む場所が一つとは限りません。手をつきながら尻もちをついた場合などは、手首と股関節、背中など複数の部位を同時に痛めていることがあります。受診時は、最も痛む場所だけでなく、転び方とほかの痛みも伝えてください。
骨折が見つかった後の治療やリハビリは、部位、骨のずれ、年齢、生活状況によって異なります。受診前に自己流で運動を始めず、まず状態を確認しましょう。
一宮市で転倒後の痛みを相談したい方へ
磯村医院では、第1・第3・第5土曜日の午前9:00〜12:00に整形外科診療を行い、骨折・捻挫・打撲などの相談に対応しています。診察の結果、当院での対応が難しい場合は、必要に応じて他の医療機関をご案内します。
磯村医院 整形外科
- 診療:第1・第3・第5土曜日 午前9:00〜12:00
- 住所:〒491-0804 愛知県一宮市千秋町佐野字五反田21番地
- 電話:0586-81-0680
- 初診の方は、来院前に電話でご確認ください
緊急性が高い症状は、土曜日の外来を待たず救急要請や救急外来を利用してください。安全に移動できるか迷う場合も、無理に歩いたり車へ乗せたりせず119番へ状況を伝えましょう。
この記事は一般的な医療情報を提供するもので、個別の診断に代わるものではありません。医療法人育德会 磯村医院|〒491-0804 愛知県一宮市千秋町佐野字五反田21番地|TEL 0586-81-0680
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