変形性膝関節症とは?診断からリハビリの流れまで

変形性膝関節症とは?診断からリハビリの流れまで|磯村医院

この記事は磯村医院の理学療法士の監修のもとに作成されています。医療情報は定期的に見直しています。

「整形外科に行ったら何をされるの?」「リハビリはいつから始まるの?」——そんな不安をお持ちの方へ。

この記事では、変形性膝関節症と診断されてから、リハビリが始まるまでの流れを、磯村医院のスタッフ目線でわかりやすく解説します。

変形性膝関節症とは(おさらい)

変形性膝関節症は、膝の軟骨が長年の使用や加齢によってすり減り、骨と骨が直接接触することで炎症・変形・痛みが起きる疾患です。

  • 日本の患者数:推計約2,530万人(自覚症状ありは約1,000万人)
  • 50代以降の女性に特に多い
  • 初期は「動き始めの痛み」、進行すると「安静時痛・変形」へ

「膝の痛みはある程度仕方ない」と思って放置される方も多いですが、早期に適切な治療を始めることが、手術を避け、日常生活を守る最大の武器です。

STEP 1:整形外科での初診

問診(約5〜10分)

医師が以下の内容を確認します。

  • いつから痛むか・どんな動作で痛むか
  • 痛みの強さ・場所(内側・外側・膝全体)
  • 以前に膝を痛めたことがあるか
  • 仕事・生活スタイル(立ち仕事、階段の使用頻度など)
  • 体重・既往歴(糖尿病・高血圧など)

ポイント:「いつから・どんな動作で・どのくらい痛いか」を事前に整理しておくとスムーズです。

身体診察(約5分)

  • 膝の腫れ・熱感・変形の確認
  • 可動域(どこまで曲げ伸ばしできるか)のチェック
  • 歩き方・立ち上がり動作の観察

STEP 2:画像検査(レントゲン)

整形外科医が膝のレントゲンを患者に説明しているイラスト

変形性膝関節症の診断に最も重要な検査です。

レントゲンで何を見るか?

確認項目 意味
関節裂隙(すき間)の狭小化 軟骨がすり減っている程度
骨棘(こつきょく)の形成 骨が変形して出っ張りができている状態
骨の硬化・変形 進行度の評価

Kellgren-Lawrence(KL)グレード分類

整形外科では、レントゲン所見をもとに重症度を0〜4段階で評価します。

グレード 状態 治療の目安
0 正常 経過観察
1 疑い(軽微な変化) 生活指導・体重管理
2 軽度 保存療法・リハビリ開始
3 中等度 積極的なリハビリ・注射療法
4 重度(骨同士が接触) 手術の検討

グレード2〜3の段階でリハビリを開始すると、進行を遅らせる効果が最も高いとされています。

STEP 3:治療方針の決定

診断結果をもとに、医師が治療方針を説明します。変形性膝関節症の治療は大きく2つに分かれます。

① 保存療法(手術なし)

9割以上の患者さんはここから始まります。

治療 内容
薬物療法 消炎鎮痛剤(飲み薬・湿布)で炎症と痛みを抑える
注射療法 ヒアルロン酸注射(関節の滑らかさを補う)、ステロイド注射(炎症が強い場合)
装具療法 膝サポーターや足底板で関節への負担を軽減
運動療法 リハビリ(PT/OTによる個別プログラム)← 最も長期的に効果が高い

② 手術療法

保存療法で改善しない重度の場合に検討します。

  • 高位脛骨骨切り術(HTO):比較的若い・活動量の多い方に
  • 人工膝関節置換術(TKA):重度変形がある高齢の方に

✅ 磯村医院では、まず保存療法・リハビリで改善を目指します。手術が必要な場合は連携医療機関をご紹介します。

STEP 4:リハビリの開始

理学療法士が高齢女性の膝リハビリを行っているイラスト

いつからリハビリが始まる?

保存療法の治療方針が決まったら、同日または次回受診時からリハビリ(運動療法)を開始できます。磯村医院では、初診時に理学療法士(PT)・作業療法士(OT)が膝の状態を評価し、個別プログラムを作成します。

リハビリで行うこと

① 筋力強化

膝を支える筋肉を強化することで、軟骨への負担を分散します。

  • 大腿四頭筋(太もも前面):膝を安定させる最重要筋
  • ハムストリングス(太もも裏):膝の屈曲・安定に関わる
  • 殿筋(お尻):股関節から膝への負担を軽減

代表的な運動:レッグプレス、スクワット(浅め)、座位での膝伸ばしなど

② 可動域訓練

膝の曲げ伸ばし範囲を保ち・広げる訓練です。痛みが出ない範囲でゆっくり動かします。

③ 歩行・動作指導

日常生活での膝への負担を減らす歩き方・姿勢・立ち座りのコツをPTが指導します。

④ 物理療法

必要に応じて温熱・電気刺激を使い、痛みと炎症を緩和します。

リハビリの頻度・期間の目安

段階 頻度 期間
急性期(痛みが強い) 週2〜3回 1〜2ヶ月
改善期 週1〜2回 2〜3ヶ月
維持期(自主トレ中心) 月1〜2回(確認) 継続的に

「手術しないといけないの?」という不安について

変形性膝関節症は、軟骨は一度すり減ると元には戻りません。しかし、筋肉を鍛え関節への負担を減らすことで、痛みの軽減・進行の抑制・日常生活の改善は十分に期待できます。

実際に、グレード3の患者さんでも、3〜6ヶ月のリハビリで「階段が楽になった」「正座はできないが普通に歩けるようになった」という声は多くあります。

大切なのは、諦めずに継続することです。

よくある質問

Q. 整形外科の初診にかかる時間はどのくらいですか?

A. 問診・診察・レントゲン・説明を含めて初診は30〜60分程度が目安です。リハビリの評価も同日に行う場合はさらに20〜40分程度追加となります。

Q. レントゲンで異常がなければ変形性膝関節症ではないですか?

A. 必ずしもそうとは言えません。グレード1〜2の初期段階ではレントゲン上の変化が軽微なこともあります。症状・所見・MRIを合わせた総合的な診断が重要です。

Q. 変形性膝関節症のリハビリは保険適用ですか?

A. 整形外科医の処方のもとで行う運動器リハビリテーションは健康保険の適用対象です。自己負担割合は年齢・保険区分によって1〜3割となります。

Q. リハビリはどのくらいの頻度・期間が必要ですか?

A. 急性期は週2〜3回、改善期は週1〜2回が目安です。3〜6ヶ月のリハビリで「痛みが軽減した」「歩きやすくなった」と感じる方が多いです。

Q. 一宮市でリハビリを受けるにはどうすればいいですか?

A. 磯村医院(一宮市千秋町)では整形外科受診後、当日からリハビリを開始できます。2026年6月より土曜午前に整形外科診療を開始します。

磯村医院のリハビリについて

磯村医院では、2026年6月6日より整形外科診療を開始します。

整形外科医の診断のもと、院内のPT(理学療法士)・OT(作業療法士)が連携し、初診からリハビリまで一貫して対応します。

「膝が痛くてどこに行けばいいかわからない」「リハビリってどんなことをするの?」という方は、まずお気軽にご相談ください。

整形外科 診療日:第1・第3・第5 土曜日 午前(9:00〜12:00)

まとめ

  • 変形性膝関節症は問診→レントゲン→KLグレード評価の流れで診断される
  • グレード2〜3の段階でリハビリを開始するのが最も効果的
  • 治療は保存療法(薬・注射・リハビリ)から始まり、9割以上は手術不要
  • リハビリは筋力強化・可動域訓練・動作指導の3本柱
  • 軟骨は戻らなくても、痛みと生活の質は改善できる

「膝が痛い→整形外科→リハビリ」——その一歩を、ぜひ磯村医院で踏み出してください。

監修:磯村医院 整形外科・リハビリ|公開日:2026年5月11日

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リハビリ

この記事は、リハビリ職員(理学療法士、作業療法士)が書いています。私たちセラピストは、利用者様、患者様のニーズを把握した上で目標を設定し、その目標を達成できるようサポートしております。 医療保険内、介護保険内のリハビリテーションに携わりながら、それぞれのリハビリテーションの違いを理解した上で、医療と介護の連携を図っています。

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