
「階段の上り下りで膝が痛い」
「正座ができなくなった」
「膝がこわばって歩き出しが辛い」
こうした膝の悩みは、中高年以降にとても多く見られます。その多くが変形性膝関節症によるものです。
この記事では、膝が痛くなる原因と変形性膝関節症の症状、そして整形外科での診断からリハビリによる改善まで、わかりやすく解説します。
📋 この記事の目次
膝が痛くなる主な原因
膝の痛みにはさまざまな原因がありますが、代表的なものは以下の通りです。
- 変形性膝関節症:軟骨のすり減りによる慢性的な痛み(50代以降・特に女性)
- 半月板損傷:膝のクッション組織の損傷(スポーツ世代〜中高年)
- 靭帯損傷:捻挫・スポーツ外傷(10〜40代)
- 膝蓋骨軟化症:膝のお皿の裏側の痛み(10〜30代女性)
- 鵞足炎:膝の内側の腱の炎症(ランナー・中高年)
- 膝の水(関節水腫):炎症による水の溜まり(幅広い年代)
このうち、中高年の膝痛の約8割は変形性膝関節症が原因といわれています。
変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が少しずつすり減っていく病気です。
膝関節には「軟骨」と呼ばれるクッションがあり、骨同士が直接ぶつかるのを防いでいます。しかし加齢・肥満・筋力低下などにより、この軟骨が徐々に摩耗していきます。軟骨がすり減ると骨同士が接触し、痛みや炎症が起きます。
日本での患者数は約2,500万人ともいわれており、決して珍しい病気ではありません。
変形性膝関節症になりやすい人
- 女性(男性の約2倍の発症率)
- 50代以降
- 体重が重い方(膝への負荷が増える)
- 筋力が低下している方(特に太ももの前の筋肉:大腿四頭筋)
- O脚・X脚の方
- 農作業・立ち仕事など膝を使う仕事をしてきた方
症状と進行度

※本図はKellgren-Lawrence分類を参考にAIで作成したイメージです
初期(グレードⅠ〜Ⅱ)
- 動き始めに膝がこわばる・痛む
- 長時間歩いた後に痛みが出る
- 階段の上り下りがつらい
- 膝の内側を押すと痛い
この段階では、レントゲンで軟骨のわずかな変化が見られる程度です。適切なリハビリと生活改善で、進行を大きく抑えることができます。
中期(グレードⅢ)
- 平地歩行でも痛みが出る
- 膝が腫れる・水が溜まる
- 正座・深屈伸ができなくなる
- 膝が伸びきらなくなる
軟骨がかなりすり減り、骨の変形が始まっている状態です。痛みが日常生活に影響します。
末期(グレードⅣ)
- 安静にしていても痛みがある
- 膝がO脚に変形する
- 歩行が困難になる
軟骨がほぼなくなり、骨同士が直接当たっている状態です。この段階になると手術(人工関節など)が検討されることがあります。
整形外科での診断の流れ
- 問診:いつから痛むか、どんな動作で痛むか、生活への影響を確認
- 視診・触診:膝の腫れ・変形・関節の動く範囲を確認
- レントゲン検査:骨の変形・関節の隙間の狭さを確認
- MRI検査(必要に応じて):軟骨・半月板・靭帯の状態を詳しく確認
- 診断・治療方針の決定
変形性膝関節症の治療法
①薬物療法
消炎鎮痛剤(飲み薬・湿布)、ヒアルロン酸注射(関節内に潤滑成分を補充)など。
②物理療法
温熱療法・電気治療などで炎症を和らげます。
③運動療法(リハビリ)
保存療法の中で最も効果が実証されているのが運動療法です。適切な運動で筋力をつけることで、膝への負担が減り、痛みの改善と再発予防に繋がります。
④装具療法
膝サポーター・足底板(インソール)で関節への負担を分散します。
リハビリで何が変わる?

「膝が痛いのに動かして大丈夫?」と心配される方も多いですが、適切な運動療法は変形性膝関節症の痛みを和らげる最も効果的な方法のひとつです。
特に重要なのが大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の強化です。この筋肉が膝関節を支えるため、筋力が上がると膝への負担が減り、痛みが軽減します。
リハビリで期待できる効果
- 膝周りの筋力強化 → 関節への負担軽減
- 関節の柔軟性向上 → 動きやすさの回復
- 歩行・姿勢の改善 → 転倒リスクの低下
- 痛みの軽減 → 日常生活の質向上
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)が行うリハビリは、整形外科医の指示のもと、個人の状態・痛みの程度・筋力に合わせたオーダーメイドプログラムです。どの運動が適切か、逆に避けるべきかを判断し、正しいフォームで安全に進めます。
よくある質問
Q. 変形性膝関節症は自然に治りますか?
A. 一度すり減った軟骨は自然には戻りません。ただし、適切なリハビリと体重管理で痛みを軽減し、進行を大幅に遅らせることは十分に可能です。「治す」ではなく「うまく付き合う」が目標になります。
Q. 膝の水を抜くと癖になりますか?
A. 医学的には「癖になる」ことはありません。水が溜まるのは炎症の結果であり、抜く処置は症状緩和のためです。繰り返す場合は炎症のコントロール(リハビリ・注射)が重要です。
Q. 変形性膝関節症でもウォーキングしていいですか?
A. 一般的にはウォーキングは推奨されます。ただし痛みが強い時期は控え、「歩いた後に2時間以上痛みが続く場合」はペースを落とすサインです。理学療法士や作業療法士に適切な運動量を確認することをおすすめします。
Q. 一宮市で変形性膝関節症のリハビリを受けられますか?
A. 磯村医院(一宮市千秋町)では整形外科医の診断のもと、PT・OTがリハビリを担当します。2026年6月より土曜診療を開始します。
Q. 変形性膝関節症の手術はどんな種類がありますか?
A. 代表的なものに高位脛骨骨切り術(比較的若い・活動量の多い方)と人工膝関節置換術(重度変形がある方)があります。保存療法で改善しない場合に検討し、磯村医院では連携医療機関をご紹介します。
磯村医院の整形外科・リハビリについて
磯村医院では、2026年6月6日より整形外科診療を開始します。
整形外科医が診断・処方を行い、院内のPT・OT計8名が連携して、診断からリハビリまで一貫してサポートします。
整形外科 診療日
第1・第3・第5 土曜日 午前(9:00〜12:00)
「膝が痛いけど、どこに行けばいいかわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
- 中高年の膝痛の約8割は変形性膝関節症が原因
- 初期・中期の段階での受診とリハビリが進行を防ぐカギ
- 運動療法(リハビリ)が最も効果的な保存療法のひとつ
- 整形外科医の指示のもと、理学療法士・作業療法士による個別プログラムで、関節の動きや筋肉の柔軟性等の機能改善を図ります。
「膝が痛いのは年のせい」と諦めずに、ぜひ一度整形外科・リハビリにご相談ください。
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監修:磯村医院 整形外科|公開日:2026年4月28日
リハビリ
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