私たち育德会栄養課では、磯村医院に入院されている患者様や、通所リハビリテーション、デイサービスセンター、短期入所生活介護事業所をご利用されている方々に日々の食事を提供させていただいております。
食事には生きていくために必要な栄養素を摂取するという大事な役割があるのはもちろんの事ですが、人生を美しく彩るというこれもまた大事な役割が食事にはあると、私たちは考えております。
そんな私たちの食への取り組みを、この場を借りてご紹介させて頂きます。
家庭で頂くような心温まる食事を
最近は冷凍のカット野菜や既製品のお惣菜だけでなく、冷凍もしくは急速冷却された料理を再加熱して提供する事業所も多く見られるようになってきました。
そのような時代の流れの中で私たち育德会が大事にしていることは、
『わが家で頂くような心温まる食事を提供したい。』
という点でんであります。
管理栄養士が地元の食材を中心として献立をたて、調理師、調理スタッフが力を合わせて日々おいしい食事を提供するべく努力しております。
使用する食材にしましても、なるべく生のものを使うよう心掛けております。
冷凍の物と比較すると下処理などの手間がかかってしまいますが、味はやはり生のものを使用した方がよいと感じております。
また使用する食器につきましても陶器を使用することで料理の温かみが増すよう努力いたしております。
地の食材の恵みをいただく
ときおり地域の方から様々な食材をいただくことがあります。
つい先日もカリフラワーをたくさんいただきました。
これまで私はなかなか生のカリフラワーを食べる機会がなく、仕事で冷凍のものを調理して食べることがほとんどだったのでカリフラワーをおいしいと思ったことはありませんでした。
しかし、いただいたカリフラワーを食べて「カリフラワーってこんなにもおいしいものだったのか」と、心が洗われる思いでした。
食材から作られた方の想いが伝わってくるような気がして、その大事な食材をおいしく調理していかなければいけないと、気の引き締まる思いがしました。
また育德会には『マリア農園』があり、様々な野菜を栽培しています。
先日持ってきていただいたベビーリーフを少し味見させていただきましたが、大地の力強さを感じさせてくれるおいしさでした。
今年は多くの種類の野菜を栽培されているとのことで、これらの恵みを使ったおいしい食事を提供できるよう、努力してまいりたいと思っております。
介護食への取り組み
ご利用者様の中には噛む力やだ液の分泌量など、食べるために必要な力が低下した方もいらっしゃいます。
そのような方でも同じ味の料理を召し上がっていただけるよう、ペースト状にした料理をゲル化剤で固めた『嚥下調整食』を提供させていただいております。
この嚥下調整食におきましても、過去の経験を活用したり講習会に参加して知識を増やすなどしてより良いものを提供することができるよう、努めて参りたいと思っております。
まとめ
新型コロナウイルス感染症対策による活動の自粛によって、それまで当たり前だと思っていた日々の生活を、いかに豊かなものにしていくかということが大事になってきていると感じております。
その中の一つである『食』を通して人々を元気にしたい、というのはもちろんのこと、食材や食材を生み出す大地の恵み、支えていただいている地域の方々への感謝の気持ちを料理という形で表すことが、私たち育德会栄養課の切なる思いであります。
ikutoku
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